ロゴ:岡山市立市民病院

文字サイズ

標準

ボタン:TEL
ボタン:MENU
  • 音声読み上げ
  • 文字サイズ調整
  • 背景色
  • 言語切り替え

狩山先生の論文が米国消化器病学会AGAのGastro Hep Advancesに掲載されました

当院の狩山和也先生(消化器内科 診療部長)の論文が、米国消化器病学会(AGA)が刊行するジャーナルGastro Hep Advances誌に掲載されました。

 

誌 名

Gastro Hep Advances

論 題 Fibrosis-3 index: A new score to predict liver fibrosis in patients with Nonalcoholic Fatty Liver Disease without age as a factor
著 者 狩山和也、川中美和(川崎医科大学総合医療センター総合内科学第2)、能祖一裕、平岡淳(愛媛県立中央病院)、豊田秀則(大垣市民病院)、多田俊史(姫路赤十字病院)、石川達(新潟県済生会病院)、湧田暁子、三宅望(現、岡山大学病院)、村上詩歩(現、姫路赤十字病院)、塩田祥平、熊田卓(岐阜協立大学)
プレスリリース

https://www.ghadvances.org/article/S2772-5723(22)00127-3/fulltext

※2022/8/2発表(論文も閲覧可)

 

狩山先生のコメント

 肝臓の線維化を一般臨床検査値から予測するスコアとしてFIB-4 indexが有名ですが、その因子として年齢を含むことが度々問題とされてきました。今回、年齢を含まない他の3因子(AST・ALT・血小板値)のみで肝臓の線維化を予測する新規スコアFIB-3 indexを開発しました。FIB-3 indexの線維化予測能はFIB-4 indexとほぼ同等以上であり、実臨床において有用な指標となると考えます。

 近年、肝細胞癌の原因としてウイルス性発癌は減少し、逆に非ウイルス性発癌(アルコール・脂肪肝)が実数としても増加しています。発見時にはすでに進行癌であることが多く、適切なサーベイランスが出来ていないことが大きな問題です。FIB-3 indexはサーベイランス開始のタイミングを計るのに有用であり、同スコアが2.4を超えたら腹部超音波検査などのスクリーニングを受けていただければと思います。

 

FIB-3 index = 5 x ln(AST) – 2 x ln(ALT) – 0.18 x 血小板値(x104/μL)- 5

 

肝線維化のステージ(0-4)が1ならFIB-3 indexも1前後、3ならFIB-3 indexも3前後になるよう式を改定し、感覚的にわかりやすいようなスコアとしています。

狩山和也診療部長