リハビリテーション技術科は40名余りのリハビリスタッフで構成されています。院内各診療科からのリハ処方を受け入院患者さんへのリハビリの提供の可否を判断し、必要なリハビリ医療を提供しております。脳疾患センター、地域連携室をはじめ、各センター機能との連携もあります。SCU、ICUから病棟、退院、転院までをサポートします。
リハビリを実施するに当たり、その対極である安静と臥床がいかに患者さんにとって有害であるかを認識したスタッフにより、評価がされた後、治療が実施されます。
一部の診断がついていない方のリスクは想定ができず、すべてが対象とはなりませんが多くの患者さんではリハビリによるベネフィットがリスクを上回ります。もちろん医学的治療である以上、適応があり、リスクがあり、限界があります。
リハビリの強みは目的を達成するために、道具や社会資源の利用によりサポートできる手段を持っていることです。当院のリハビリテーション技術科の役割は、身体状態を低下させることなく、専門的対応をする次の医療、介護サービスにつなげること、もう一つは直接社会復帰が可能か評価をもとに判断することです。
患者さん本人はもとより、家族の方もリハビリチームの一員です。
今後の生活をよりよく自立、サポートするために安静及び臥床の問題を認識し一緒に頑張っていただきます。
セラピストの教育にも関わらせていただいており、ご協力いただける患者さんへは学生とともに対応させていただく場合もあります。
座る・立つ・歩くなど、基本動作能力の回復や維持、また障害の悪化の予防を目的に筋力強化、関節可動域の拡大麻痺の回復などの運動療法を提供していきます。
術直後や発症後早期の安静が必要とされる時期でもその後の順調な回復へと繋げるため、積極的に介入しています。
また、がん患者の方々に対する緩和ケアや体力維持向上目的の運動療法も積極的に行っています。
主体的な活動の獲得をはかるため諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動(日常の生活、仕事、遊びに関わる諸活動)を用いて治療・指導・援助を行います。
当院の作業療法士(OT)は主に病気や事故の為、身体に障害を負った方々に対し今後生活していく為の問題を的確に評価しいろいろな作業活動を用いて治療を行います。
術後または発症早期より徹底したリスク管理のもと意識障害の改善や早期の身辺動作獲得に向けアプローチを実施しています。
脳卒中や神経難病、事故などの後遺症で、発音が不明瞭になったり、言葉自体が思い浮かびにくくなったりすることがあります。また、相手の言っていることが理解しづらくなるといった症状が出たりして、コミュニケーションをとるのに支障をきたすことがあります。(言語障害・コミュニケーション障害)
さらに、言葉を話す時に使う器官と物を食べるときに使う器官は共通している部分が多く、飲み込みが悪くなってしまうことがあります。(摂食嚥下障害)
言語聴覚療法では以上のようなコミュニケーションの障害や摂食嚥下障害に対するリハを行っています。早期にリハを開始し、自宅復帰や社会復帰ができるよう、あるいはリハ専門病院へ移ってスムースにリハが継続できるよう、支援させていただきます。
全身の感染予防の観点から、歯と口を清潔に保つことは非常に重要なことです。このため、入院中に自身で歯磨きや入れ歯の管理が難しい場合は、看護師とともに口腔環境を整えるお手伝いをしています。また、入院中に口腔に関するトラブルが起きた際には、地域の歯科診療所と連携を図り対応しています。歯と口は、食べることだけではなく、言葉や表情など、伝える機能として大きな役割もあります。生涯にわたり歯と口の健康づくりを切れ目なく行うため、退院後の生活を見据えつつ、各ライフステージに合わせた口腔健康管理の支援を行っています。
理学療法士 25名 作業療法士 11名 言語聴覚士 7名 歯科衛生士1名
(2023年4月1日現在)
認定資格保有者
資格 | 取得人数 |
---|---|
脳卒中認定理学療法士 | 3 |
循環認定理学療法士 | 3 |
呼吸認定理学療法士 | 1 |
介護予防認定理学療法士 | 1 |
心臓リハビリテーション指導士 | 4 |
心不全療養指導士 | 4 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 12 |
腎臓リハビリテーション指導士 | 1 |
介護支援専門員 | 1 |
シーティング・コンサルタント | 1 |
医療リンパドレナージセラピスト | 1 |
リンパ浮腫指導技能者講習会修了 | 1 |
認定言語聴覚士(摂食嚥下障害領域) | 1 |
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 | 2 |
認知症ケア専門士 | 1 |
2023年4月1日現在