当院の臨床工学科は男性4名・女性3名の計7名(2025年4月現在)の臨床工学技士が在籍しています。
主たる業務は「呼吸・循環・代謝」機能の補助・代行を目的とした、生命維持管理装置の操作及び保守管理となります。
また当院の使命である“断らない救急”に対応するため、平日日勤帯だけでなく夜間・休日も拘束体制としています。
院内にある約2500台の医療機器の管理を、医療機器管理システムを用いて中央管理体制を構築しています。また安全な医療に貢献するため、年間14000件以上の日常点検や定期点検を実施しています。さらに夜間・休日も拘束体制で医療機器のトラブルに対応しています。
医療機器の適正な使用を目的として、新人看護師に対して年3回の勉強会や要望がある病棟にはその都度勉強会を実施しています。
また、年々増加する医療機器の管理体制を強化するため、臨床工学室の改築を予定しています。
当院では現在“ジェネラリスト”としてすべての業務の習得を目指して頑張っています。将来的には業務拡大を実施し、分野ごとの“スペシャリスト”を育成していくことを目標としています。現在行っている業務は以下になります。
1日1回、集中治療部を含む全病棟の人工呼吸器のラウンドを実施しています。また集中治療部から人工呼吸器を装着したまま病棟に退室した場合もその都度病棟で確認を行っています。またCPAPの導入や遠隔モニタリング管理も行っています。
人工呼吸器、各種血液浄化(CRRT/SLED/HD/IAPP/PE/HAなど)、補助循環装置(IABP/ECMO)の操作・管理を行っています。現在は拘束体制のため今後は当直体制を確立し、24時間体制でチーム医療に貢献できる事を目指しています。
循環器内科領域の検査や治療はすべて参加しています。ポリグラフ装置、イメージング装置(IVUS/OCT/OFDI)、デバルキング装置(ROTA/ダイアモンドバック/IVL)、補助循環装置(IABP/ECMO)、テンポラリー、機能的評価装置(FFR/IFR/RFR/CFR)、ABL関連装置(EPWorrkMateClaris/CARTO3)の操作を行っています。
脳神経外科領域では、コイリング時の神経モニタリング装置の操作を行っています。
各専門病棟において、PBSCH(血液内科)・消化器RFA(肝臓内科)・各種血液浄化(腎臓内科・脳神経内科)・CART(肝臓内科)を行っています。
当院は総合病院であるため様々な診療科が多岐にわたる手術を行っています。そのため多種多様な高度医療機器があり、保守管理や医療機器のトラブル対応を行っています。またナビゲーションシステム操作(脳神経外科、整形外科)・神経モニタリング装置操作(脳神経外科、整形外科)・手術支援ロボット操作(整形外科)・HolomiumLaserSystem操作(泌尿器科)・疼痛管理高周波装置操作(麻酔科)を行っています。
ペースメーカ植込み/交換時のプログラマー操作、ER・病棟・外来・手術室でのペースメーカ植込み患者への対応やMRI/CT撮像時の対応も行います。またペースメーカだけでなく、ハイパワーデバイスへの対応も可能です。
さらに退院前指導や遠隔モニタリング管理も行っています。
現在、内視鏡機器関連の保守点検やトラブル対応を行い、さらに臨床支援業務(特に気管支内視鏡)の応援も行っています。常駐体制を確立できる事を目指しています。
プリセプター+メンター制度を用いて、1年間先輩技士についてすべての業務を習得してもらいます。管理者(メンター兼務)によって1ヶ月ごとにプリセプターとプリセプティと面談を行い、お互いの現状を確認し最短かつ確実に独り立ちできるように教育を行います。また早ければ入職年度の11月から拘束業務のセカンドについてもらいます。
▲プログラム一部抜粋
①透析技術認定士 | 1名 |
②3学会合同呼吸療法認定士 | 2名 |
③認定集中治療臨床工学技士 | 2名 |
④認定医療機器管理臨床工学技士 | 1名 |
⑤第2種ME技術者 | 6名 |
⑥不整脈治療関連専門臨床工学技士 | 1名 |
⑦心血管インターベンション技師(ITE) | 1名 |
⑧CDR(CardiacDeviceRepresentative)認定 | 1名 |
⑨第1種圧力容器取扱作業主任者 | 1名 |
⑩特定化学物質及び4アルキル鉛等作業主任者 | 1名 |
⑪ICLS(ImmediateCardiacSupport) | 1名 |
⑫臨床工学技士の業務範囲追加に伴う厚生労働大臣による研修終了 | 4名 |