CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)とは放射線を身体に多方向から照射し輪切り、多断面にした画像を見ることができる検査です。また造影剤という薬剤を使うことで血流情報や臓器にコントラストをつける事でより詳しく検査する事が出来ます。
当院のCT検査は、SIEMENS社製 SOMATOM Force(2管球CT)とこの度導入されたSOMATOM X.cite(1管球CT)を使用しています。
両機種共通の特長
●ファンを使用しない水冷方式を採用しており、空気の拡散を回避可能(新型コロナウイルス対策)
●エネルギーの異なるX線を利用し物質分別が可能
●X線フィルターによる低被ばく撮影が可能
●低電圧撮影が全身で使用出来て、造影剤量を約40%低減可能
1管球(128スライス)CTは救急エリアに設置され、2台のタブレット端末と自動認識カメラが取付けられており、遠隔操作・自動で撮影範囲が設定可能となり、新型コロナウイルス感染予防に有効です。
2管球(192×2スライス)CTは放射線科に設置され、広範囲の超高速撮影が出来て、心拍数の高い方の心臓検査・息止め不可能な小児の検査も撮影可能です。
この2台のMRI装置には静音機能と広いボア径で、以前の装置に比べて静かで圧迫感の少ない検査が可能となっています。磁場強度の異なる装置を、検査部位や患者さんの状態に応じて使い分けていきます。
当院では7台(一般診療エリア専用4台と感染エリア専用3台)のポータブル撮影装置を使用しており、撮影室以外でも使用可能なFPD(フラットパネルディテクタ)と無線LANを使用することによって、撮影した画像をその場で瞬時に確認出来て、より迅速な画像提供が可能になりました。また、ソフトウエア「Virtual Grid」を利用することにより、少ない被ばく線量でより質の高い、鮮明な画像が得られます。
この度、新型コロナウイルス対策として50番診察室専用のコンパクト型ポータブル撮影装置と感染病棟・ER感染エリア専用の19インチモニターを搭載したポータブル撮影装置を新たに導入しました。一般診療エリアと感染エリアのポータブル撮影装置を分離することでより安全に検査を行っています。
旧病院で使っていた機種に比べ約半分の被ばく線量で、高画質な画像が得られる装置を新たに導入しました。
低被ばくで高画質を実現させた機器性能に加え、洗練されたデザインでより落ち着いた雰囲気で検査を受けていただくことができるようになりました。
2台のIVR対応血管造影装置を導入しました。
最新の高度診断モダリティであるIVR-CTシステムを導入しました。これにより、血管造影装置単独では、対応できない治療方法にも、専用CT装置導入による診断能の向上により肝臓癌の腫瘍塞栓、外傷性出血 による緊急カテーテル止血術、下肢血管閉塞症における血流改変術などの多くの治療が可能となります。
脳外科領域の血管内治療に最適なバイプレーン血管造影システムを導入しました。脳梗塞における血栓回収療法や動脈瘤治療における血管内コイル塞栓術等の高度な治療にも、今以上により安全・迅速 な治療を提供出来るようになります。また循環器領域におけるカテーテル 検査・治療にも対応しています。
手術室には、世界一の手術機器メーカーのマッケ社の無影灯、手術台が装備されます。無影灯は高効率で、影ができない最高峰LED照明を採用しました。手術台は耐久性に定評のあるドイツ製で、あらゆる分野に適合します。将来のロボット手術にも対応し、新病院での高度医療を支えます。
Philips EPIQ7は、従来の機種よりも格段に高画質で解像度もあがっており3次元エコーも可能になっています。
同時に経食道エコープローブが導入され、経食道心エコーも可能になりました。
また、電子カルテ上の画像ポータルで心エコーの動画が閲覧できるようになり、どこの端末でも心エコーの画像がみえるようになりました。
病棟にも携帯型の心エコー装置(Philips CX50)が配備され、病棟のエコー診断に大きな力となっています。
(H26.3導入)
内視鏡下外科手術は、従来の開腹手術に代わり、患者さんへの負担が少ない手術として広く普及しています。
当院においては、世界で初めて先端に湾曲機能が搭載された3Dビデオスコープ、外科手術用3D内視鏡システムの運用を2014年7月より開始しました。従来の平面的な2D映像では困難であった対象臓器の奥行き感の把握しやすくなりました。これにより、迅速で正確な内視鏡下外科手術の実現が可能となりました。
(H26.7導入)
ビデオスコープ先端部分
全自動キャピラリー電気泳動システムは、血清を検体とし、従来より迅速で詳細な蛋白分画が可能になりました。さらに、多発性骨髄腫に特異的なM蛋白を鋭敏に検出できることから、診断やフォローアップに有効です。
(H26.3導入)
OCT(Optical Coherence Tomography、光干渉断層計)は網膜に近赤外線を照射し、その反射波と参照光の干渉を利用して眼底組織の断層像を得ることのできる器械です。患者さんは眼底撮影時と同様、器械の前に座り、台に顎を載せて検査を受けます。所要時間は5分ほどです。
このたび導入した機種はOCTに加え、眼底カメラ (カラー眼底撮影、蛍光眼底撮影)の機能も備えています。以前の機種に比べ、より高画質の画像が得られ、解析ソフトも充実しています。検査の対象となる疾患は失明原因の上位を占める緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症など、網膜中心部や視神経に異常が起きる疾患です。
緑内障に関しては、視神経乳頭の形状解析や網膜神経線維層の厚み解析により、視野障害の出現以前に診断がつく場合や、逆に眼底検査で緑内障の疑いが持たれてもOCT検査で否定される場合もあります。
糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症などで起きる網膜中心部(=黄斑部)の浮腫や黄斑円孔、網膜の牽引なども断層像の観察が治療方針の決定に役立ちます。
視機能の質を維持することは、患者さんやご家族にとって重要であるばかりでなく、社会的にも重要な課題です。OCTを活用し、より早期に診断し、治療成績の向上を目指したいと考えています。
(H26.1導入)
このたび外科診察室に当院としては初めてとなる日立製超音波診断装置Hivision Preirusが導入されました。
日立製超音波診断装置の特徴は18MHzまでの高周波数で観察可能な探触子が利用でき、唯一専門家の間で有効性が確認されている方式の組織エラストグラフィ(組織の硬さを画像化および数値化する検査方法)機能が搭載されていることです。特に体表や軟部の診断に関して競合他社より優れているとの定評があります。血管内治療センターと共同利用することから、当院初となる血管専用探触子も用意しました。
この装置が、従来の超音波診断業務に加えて乳腺甲状腺領域および末梢血管領域といった特殊領域での診断で大きな戦力となることは間違いありません。
(H26.1.31導入)