2022年度 | 2023年度 | |
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外来患者数(カルテベース) | 1286人 | 1144人 |
入院患者数 | 123人 | 129人 |
手術件数 | 38件 | 52件 |
外来患者数および入院患者数は膠原病・リウマチ内科と整形外科の合算です。
岡山市立市民病院は、50年以上も前から専門外来を設けてリウマチ治療に取り組んできました。
2007年からリウマチセンターとなり、現在膠原病・リウマチ内科医、整形外科医、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーが一体となって、患者さんの生活の質の向上を目指して日々取り組んでいます。
関節リウマチの薬物療法はこの20年間で長足の進歩を遂げ、2000年当時10種類だった抗リウマチ薬は2024年4月現在で26種類(先発品のみ)に増えています。当院ではいずれの薬剤にも対応が可能です。
生物学的製剤や分子標的薬はまだまだ高額であり、医療費が気になる方には治験に入っていただくという選択肢もあります。当院では2024年3月末の時点で2件の関節リウマチに関係する治験を受託しております。
手術療法においては、手術支援ロボットやナビゲーションシステムを導入し、人工関節を中心に足部変形、手の変形や腱断裂に対する再建術を行っており、豊富な経験を有しています。
関節リウマチ治療は、「薬物療法」「手術療法」「リハビリテーション療法」「基礎療法」の4本柱からなります。「薬物療法」や「手術療法」、合併症への対応では、診療科を越えた連携が必要になり、「リハビリテーション療法」では、在宅での治療を見据えた密な情報共有が必要になります。
当センターでは、毎月症例検討や勉強会を行ない、職種間の情報共有と連携をはかっています。
また「基礎療法」にはセルフケアの実践や生活環境の整備が必要ですが、当センターでは「リウマチ治療の手引き」の手引きを作成し、患者さんによりリウマチ治療への理解を深めていただくようにと努めています。
(リウマチ治療の手引きは院内で直接配布でのみ提供しております)
発病したばかりの患者さんは、薬物療法で関節の変形を予防することが治療の目標になりますが、関節の変形が進んだ患者さんは、生活の質を高めることが目標になります。病気のことをよく知り、自分に合った治療や目標を見つけることがリウマチ治療では大切です。
当院では、リウマチ治療に対する正しい知識、最新治療を「リウマチ教室Web版・瓦版」としてWebマガジン(Web版)と紙媒体(瓦版)配布で毎月第3木曜日に発信しています。 短期間でリウマチケアを学んでいただくために2泊3日の「リウマチ教育入院」も行っております。
岡山市立市民病院には、日本リウマチ学会指導医2名、専門医5名、日本リウマチ財団リウマチケア看護師2名が内科、整形外科、小児科で診療を行っています。
当院は、日本リウマチ学会教育施設および膠原病・リウマチ内科領域基幹施設であり、内科・整形外科・小児科いずれの基本領域であっても専門医等の取得が可能で、2024年4月時点で4名の膠原病・リウマチ内科専攻医が所属しています。
日本リウマチ財団のリウマチケア看護師、リウマチ財団登録薬剤師、リウマチ財団登録理学・作業療法士の資格取得が可能です。専門知識の習得と単位取得補助のため、定期的に財団登録医による院内勉強会を開催しております。