2025年4月
【食物経口負荷試験の目的】
食物アレルギーの診断を行うとき血液検査や皮膚テストを行うことがありますが、これらの検査で陽性になった食品と摂取したときにはっきり症状がでた食品とが一致した場合は食物アレルギーと診断できます。しかし、検査のみ陽性で摂取したことがない、摂取した時の症状がアレルギーの症状だったかはっきりしない、複数の食物が疑われる、といった場合には食物経口負荷試験による確定診断が必要になります。
また、以前症状がでた食品を食べられるようになったか確認するとき、どの程度の量まで食べられるかを確認するときにも食物経口負荷試験を行います。
しかし、食物経口負荷試験は場合によって重い症状が出現することもあり、安心して検査を受けることができる食物アレルギー診療の経験豊かな施設で行う必要があります。
当院では現在年間約100~150例の入院食物経口負荷試験(日帰り)を行っています。
検査をするかどうか、どの食物でおこなうかなどは、当院外来受診をしていただき、今までの経過、検査結果などから総合的に判断させていただきます。このため、かかりつけの医師に相談の上、来院ください。
【食物経口負荷試験の流れ】
外来を受診していただき、年齢、過去の症状、血液検査結果などを参考にして専門医師と相談のうえ、負荷試験をおこなう食品を決め、入院の予約を行います。入院決定後に30分ほど検査の詳しい説明をうけ、入院手続き等を行っていただきます。
検査に使う負荷食品は当日御自宅から持参していただきます。