当院の人材育成は、各職種がそれぞれの専門性を向上させるための研修に加えて、職種間でチーム医療を担う人材を育成するための研修を行っています。
「心・技・体」の病院理念に基づき、高い人間力と専門的な能力を持った人材を育成する。
人間力の向上及び医療に必要な知識・技術を習得し、地域社会に貢献できる優れた人材を育成する。
岡山市立市民病院では、医療現場で求められるチーム医療を担う人材の育成をするために、すべての職種の職員を対象とした「職層別研修プログラム」を行っています。
同じ世代の多職種で構成するグループで語り合い、考え、伝え、共有することによって、『お互いを知り、自分を知る。』『他職種を知り、自職種を知る。』ということを学ぶ研修です。
入職してからの1年間、多職種での多彩な集合研修で、新人が自律するために支援します。
ビジネスマナー・コミュニケーション・他職種理解など、OJTでは学びきれないスキルの習得をする研修と共に、メンタルヘルス・リフレッシュなど、心のケアにも寄り添った研修を行います。
【年間研修スケジュール】
4月 新入職者合同研修 |
4月初めの3日間、新入職者合同研修を行います。 当センターの基礎知識や社会人としての心得・ビジネスマナーを習得するために、各講師の講義やグループワークを行います。全職種で行うことで、多職種の同期の団結を深めます。 |
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6~7月 多職種体験研修 |
自分が配属された職場以外の部署で、「チーム医療とは何か」を体験する研修を行います。 |
10月 6ヶ月フォロー研修 |
入職してからの6ヶ月を振り返り、接遇の基礎であるコミュニケーションを考える研修を行います。 |
12月 リフレッシュ研修 |
入職してからの9ヶ月を振り返り、明日に向かってリフレッシュする研修を行います。 |
3月 1年間の振り返り研修 |
新人として働いた1年間を振り返り、来年度の目標をたて、新人を卒業し先輩になる準備をする研修を行います。 |
年間(全5回) 社会の中で自分らしく生きていくための基礎力を身につける”こころのトレーニング”を行います。 |
入職6年目程度の職員に、自分らしいリーダシップの発揮の仕方について学ぶ研修を行います。
次世代のリーダー候補の職員に、自部署だけでなく、組織の一員としての視点で物事を捉えることを学ぶ研修を行います。
当院は職員のシミュレーション教育に力を入れており、各種シミュレーションコースの開催を積極的に行っています。シミュレーション教育とは,患者に見立てた人形などを使用した模擬的な環境の中で学習を行う教育手法です。
コース参加時には参加費の補助を出すなど、職員が各コースに参加しやすい環境を整えています。また、各コースのインストラクター育成にも力を入れており、インストラクターの業務を勤務として扱っています。その他、シミュレーションコースとは別に、院内職員を対象にしたBLS研修も定期開催しています。
※コースへの参加は任意です。(参加希望者のみ対象)
突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生を学びます。講義はほとんど行わず、実技実習を中心としています。
▲ICLS
内科学会が主催している医師を対象にした救急蘇生講習会です。緊急性の高い内科系疾患に遭遇した場合の迅速な対応を学びます。
▲JMECC
脳卒中患者の初期診療を座学とシミュレーションを通して学びます。
▲ISLS
小児の心停止を未然に防ぐ介入から、重症の疾患や外傷のある小児に対する治療の質の向上と予後の改善など、小児急変対応を学びます。
新生児の蘇生に関する技術や理論など、基本的な新生児蘇生法を学びます。
▲NCPR
小児・乳児の心停止を予防するためのアセスメントと安定化(医師による治療を受けるまで悪化させないこと)に関する対応を学びます。
病院前での妊産婦救急を想定した、産科に関する基礎的な対応を学びます。 本コースは「分娩介助」「新生児蘇生」「女性傷病者の評価」を中心としたコースとなります。
▲BLSO
医師やその他の医療プロバイダーが、周産期救急に効果的に対処できる知識を学びます。
▲ALSO
専用キット(エマルゴキット)を用いた救急・災害医療の机上シミュレーション研修です。エマルゴキットを患者に見立て、災害発生時の院内対応について学びます。
▲エマルゴコース
病院前から病院までの外傷初期対応を学びます。
消防・警察・病院職員などが災害現場で実施すべき医療(対応)について学びます。