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第319回 関節リウマチ治療における注意点

関節リウマチの治療において治療の柱となるのは薬物療法、リハビリ、基礎療法の3つであり、病気と長く付き合うことが必要になるため患者さん自身が治療に積極的に取り組む気持ちが大切です。病気には患者さん自身にしかわからないこともあり、今回は自己判断で治療を変えたり止めたりすることがないように治療の注意点についてお話しします。

 

1.症状が軽くても医師の指示を守る

関節リウマチの治療はほとんどの場合薬物療法からスタートしますが、治療薬の効き目がでるまでに時間がかかることもあります。また、一症状が軽くなった後に再び症状が強くなってしまうこともあります。同様の症状で同様の治療薬を服用したとしても人によって効果の出方が違うこともあります。

しかし自己判断で治療を中断したり、治療薬を減らしたりすることは厳禁です。関節リウマチでは痛みなどの自覚症状が少なくても病気が進行することもあり、症状が進めば進むほど薬物などが効きにくくなっていきます。

何か不安があるときには担当の医師に伝え、よく相談しましょう。症状を抑えるのに大切なことは必ず医師に相談し、医師とともに治療に取り組んでいくことです。

画像:医師と患者

 

2.生活習慣を見直して病気をコントロールする

関節リウマチの症状は強い時と穏やかな時があります。しかし症状が強くて辛い時期でも、生活を工夫することで過ごしやすくすることができます。

● 疲労感やだるさを感じるとき

できるだけ休息をとるようにしましょう。睡眠を十分にとり重い物を持たない、正座をしない、立ち仕事は避けるなどが重要です。

●身体を冷やさない

関節が冷えないよう保温を心がけ冷房の時期にもサポーターをつける、1枚羽織る物を持参するなどちょっとした工夫が大切です。

●禁煙

喫煙している患者さんの関節リウマチは治療しにくく、悪くなりやすいことが知られています。このため禁煙は絶対に必要です。

●食事

特別な制限はなく、栄養バランスのよい食事、特に骨の生成に必要なカルシウムやビタミンDが不足しないようにしましょう。

画像:食事

●運動

身体を動かすことで関節の可動域を保ち筋肉が落ちないようにすることも重要です。水中ウオーキングや散歩など関節の負担とならない運動を選んで、無理せず身体と相談しながら実行しましょう。

●体重

関節の負担とならないように太りすぎに気をつけます。しかし痩せすぎても感染症などに弱くなるので、適正体重を心がけます。

関節リウマチと診断されたとき、不安に思う患者さんもいるかもしれません。関節リウマチは進行性の病気のため、「一生治らないのか」「どんどん悪くなってしまうのでは?」という声も聞かれます。

しかし関節リウマチには良い治療薬が登場したことでこの10年ほどで患者さんをめぐる環境は大きく変化しました。現在治療の中心となるのは薬物療法であり、病気の進行を食い止め、関節の破壊を食い止めることを目指します。何か不安があるときにはその不安を医師、看護師へ伝えよく相談しましょう。症状を抑えるのに大切なことは必ず医師、看護師へ相談し共に治療に取り組んでいくことです。

岡山市立市民病院 看護部 水田 由紀

お話をお伺いしたのは・・・
岡山市立市民病院 看護部 水田 由紀

 

市民病院で20年以上にわたり行ってきたリウマチ教室。新型コロナウイルスの影響により、2020年7月よりWeb版・瓦版(院内での資料配布および掲示)と形態を変え、皆様のリウマチ療養にお役立ていただくべく、引き続き情報を発信しております。

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