アイキャッチ:おかやまDMAT

災害派遣医療チームDMAT隊員に聞く!あなたの防災対策は?

「災害派遣医療チームDMAT」―災害急性期に被災地での医療を確保することを目的に、救命医療を行う技術を持った専門チームです。レスキュー隊などの救助活動と並行して、災害現場で医療を提供する役割を担っています。

設立のきっかけは、1995年の阪神・淡路大震災。過去に例のない被害をもたらした大災害で、災害医療の必要性が認識されるようになり、その流れの中で生まれたのがDMATです。

 

市民病院で働くDMAT隊員たち

DMATのメンバーは災害医療について専門的な訓練を受けた医療従事者のみで構成され、有事の際には直ちに活動を開始する機動性を持っています。しかし、普段は病院職員として「DMAT指定医療機関」で他のスタッフと同様に働いています。

市民病院は岡山県に認定された「おかやまDMAT指定医療機関」で、現在約20名ほどのDMAT隊員がいます。これまで西日本豪雨災害、熊本地震などで現地に赴き活動を行ってきました。
日ごろは隣で働いている同僚が、いざという時にDMATのユニフォームに着替えて出動する姿は、職場の仲間から見てもかっこいいものです。

※DMATには全国で活動する日本DMATと、特定の地域で活動するローカルDMAT(岡山の場合は『おかやまDMAT』)があります。両方に所属している隊員も少なくありません。

DMAT画像:西日本豪雨災害時

西日本豪雨災害では真備町に派遣され、現地で診療などを行いました。

DMAT隊員の防災対策は?

そんなDMAT隊員のみなさんに、プライベートで行っている防災対策について教えてもらいました。

多かった意見は電気などのライフラインの確保!

電気、水道、ガス、通信といったライフラインに関する対策を用意しているという意見が多く見られました。

カセットコンロとガス、電気が要らないストーブを準備しており、停電時でも暖を取れるようにしています。
(理学療法士/DMAT業務調整員)

断水した時に利用できるように、お風呂の残り湯をすぐに流さず翌日まで残している。
(事務/DMAT業務調整員)

私物・仕事用ともに、携帯電話を1日1回は必ず充電している。 常に電話に出られるようにしている。
(看護師/DMAT看護師)

また、日常的に使うものが防災対策を兼ねているというケースも。

趣味の釣りでも役に立つ鉛バッテリーと変換アダプターを揃えて、停電時でもテレビを見たり、スマホを充電したりするために備えている。バッテリーは停電時でも家の太陽光で充電可能。
(事務/DMAT業務調整員)

マイカーはPHEV(プラグインハイブリッド車)で、停電時には車から電力供給ができます。
(事務/DMAT業務調整員)

懐中電灯にもなる常夜灯を自宅の複数箇所に設置している。
(医師/DMAT医師)

やはり欠かせない備蓄いろいろ

食品や飲み物も日頃から備蓄している方が多いようです。

防災用品は一式購入済み。食品、飲料水はローリングストックしてます。
(事務/DMAT業務調整員)

非常時に食べ慣れないものはなかなか食べられないと聞き、食べ慣れたお菓子なども防災グッズに入れている。
(事務/DMAT業務調整員)

参考になるものはありましたか?

8月30日~9月5日は防災週間(令和4年度)です。
災害から命を守るためには、日頃の備えが欠かせません。また、近年は感染症の流行により、防災のあり方も変わってきています。
この機会にご自身の防災対策について振り返り、ご家族や大切な方と防災への意識を再確認してみてはいかがでしょうか。