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薬が原因で肌トラブル?「薬剤性光線過敏症」とは

日差しの強い季節になってきましたね。
今回はこれからの季節に注意してほしい薬の副作用『薬剤性光線過敏症』についてご紹介します。

 

薬剤性光線過敏症とは?

『光線過敏症』には、遺伝や体質による内因性のもの、食品によって引き起こされるものなど様々な種類があります。今回は薬が原因となる『薬剤性光線過敏症』についてお話します。

貼り薬や塗り薬などの外用薬を使用した部位に日光が当たるとかぶれたり、お薬を飲んだ後に日光が当たった皮膚に発疹が出来たりすることがあります。これを『薬剤性光線過敏症』といいます。

症状としては、赤くなる、水ぶくれができる、痒みを伴う発疹が現われるなどの皮膚症状が起こります。春先から初夏にかけての紫外線量が増える時期に増加する傾向があります。

 

どんな薬が原因になるの?

薬剤性光線過敏症には、以下の2つのタイプがあります。

◆光接触皮膚炎

塗り薬や貼り薬などの外用薬を用いた部位に日光が当たってかぶれるもの

◆光線過敏型薬疹

内服薬を服用後に日光が当たった皮膚に発疹ができるもの

これ以外にも注射薬、坐薬なども光線過敏症の原因となる可能性があります。その中でも特に消炎鎮痛成分の『ケトプロフェン』が含有されている湿布はこの光線過敏症をおこしやすいと言われています。

 

どうすれば予防できるの?

予防には紫外線対策をしっかり行うことが大切です。剥がした後でも 4 週間程度は皮膚に浸透した薬の成分が残るので引き続き同様の注意が必要となります。

心当たりのある方は、医師・薬剤師などにご相談ください。