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こんな腰痛には気を付けよう

スペシャリストに聞いてみよう!(診療のチカラ)(更新日:2018/3/1)

顔写真:整形外科 医長 杉本 佳久

整形外科 医長 杉本 佳久

ポイント

腰痛で多いのは、若い方はギックリ腰(急性腰痛症)、高齢の方は骨粗鬆症による腰の骨折です。動いたときに痛みがある場合は整形外科、姿勢や動作に関係なく痛みがある場合は内科を受診されることをお勧めします。

腰痛で整形外科を受診される患者さんは多いのでしょうか?

非常に多いです。世の中には、病気やケガによる症状を抱えている人がいます。例えば、「体がだるい」とか「咳が出る」など、何らかの自覚症状がある人の割合を「有訴率(ゆうそりつ)」と呼ぶのですが、男性のトップは腰痛なんです。女性では、肩こりに次いで腰痛は2位です。

腰痛に困っている人がそれほど多いとは、少し驚きました。では、若い人に多い腰痛の特徴をおしえてください。

若い人に多いのは、俗に言うギックリ腰、医学的には「急性腰痛症」と呼びます。本当に些細な姿勢の変化がきっかけとなり、身動きが取れないほど強い腰痛を生じます。通常は1週間ほどで自然に良くなります。でも、痛みが1週間以上続く場合や、太ももから膝下にかけて足のしびれがでる場合は、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアの可能性もあり、整形外科を受診されるのが良いと思います。

では、比較的ご高齢の方に多い腰痛を教えてください。

高齢者の中でも特に女性が、重いものを持った後や尻もちをついた後にひどい腰痛が続く場合、「腰の骨折」の可能性もあります。
尻もちをついたくらいで骨折するというのは、意外に思われるかもしれませんが、ご高齢の女性では骨粗鬆症で骨の強度が低下していることがあるので、些細なことで骨折することがあります。

年齢によって、腰痛の原因も色々なんですね。腰痛を自覚したら整形外科を受診するのが良いでしょうか?

一般的な腰痛は、筋肉や椎間板に原因があることが多く、整形外科を受診されるのがよいと思います。筋肉や椎間板由来の腰痛の特徴は、「動いた時に痛みを感じること」です。具体的には「寝返り」「床から立ち上がる」「前かがみになる」といった動作で腰痛を感じることが多いです。動いたときに腰が痛いのであれば、整形外科受診が良いでしょう。

筋肉や椎間板の痛み以外にも、腰痛をおこす原因があるのでしょうか?

腎臓にできた石が、おしっこの管を通過する時に激しい腰痛をおこすことがあります。医学的には「尿路結石」といいます。それ以外に、膵臓の病気やお腹の動脈にコブができる「腹部大動脈瘤(ふくぶだいどうみゃくりゅう)」といった病気でも強い腰痛をきたすことがあります。先程の筋肉の痛みとは異なり、姿勢に関係なく腰が痛くなることが特徴です。姿勢の変化や体の動作に関係なく腰が痛くなる場合は、内科を受診されるのが良いと思います。

では最後に、こんな腰痛には気をつけようというポイントを教えてください。

一つ目は、起き上がれないほど強い腰痛です。
二つ目は、高い熱がある、血圧が異常に高いというような、腰痛以外の症状を伴っている場合です。
最後は、腰痛とともに、足に強いしびれを自覚する場合です。足のしびれは、さらに進行すると、足が動かせなくなる、力んでもおしっこが出せなくなるといった、より重篤な神経麻痺をおこすこともあります。今挙げたような腰痛がある場合は、早めの病院受診が良いと思います。